シリコンバレーを骨までしゃぶるブログ

金融業界の三十路♂がシリコンバレーから日々の気付きやライフハックを発信していきます。

シリコンバレーにきて三か月。今感じていること。

生きてるか?

どうもご無沙汰しております、僕です。

たまに生きてるか?等のLINEやメールをいただきますが、ゴキブリ並みにしぶとい生命力なので、一応僕は生きています(笑)

 

本当は結構な頻度でブログを書く予定だったのですが、思いのほか色々と忙しくて10月以来の投稿になりまして、楽しみにしてくれていた方はすみません。(あんまりいないと思いますが)

 

さて、こちらは本日クリスマスイヴです。4連休の3日目です。アメリカ人は猫も杓子もクリスマスムードですが、単身赴任の僕はそんなことは関係なしに「必死にだらだら」しています。さすがに4日も休みがあると家事も一通り終え、時間的にも余裕ができたのでブログでも久々に書くか、といった塩梅です。

 

渡米して三か月がたった

折角なので渡米後ちょうど三か月経過したぐらいなので、「おう、ぶっちゃけシリコンバレーってどうなのよ?」ってところに思いつくまま雑に触れたいと思います。そして先にお断りしておきますが、僕の個人的な主観であり「いやいやそりゃ違うでしょ」というツッコミもあるかと思いますがご容赦下さい。ここは僕が書きたいことを書く場所なので。

 生活面

・英語→聞き取れません。GABA(英会話学校)の先生がどれだけ聞き取りやすく話してくれていたか、2秒で体感できます。でも生活はできます。

 

・ご飯→外食高けえええ。日本はやっぱり神ですよ。安くてウマイものが多すぎる。アメリカに行ったら太るんではなく、日本にいる方が太ると思います。

 

アメリカ人(ネイティブ)→ネアカが多い&無駄話好き。すぐに話しかけてくる。

 

・運転→アメリカ人運転荒ぇぇぇ!大阪人の僕はすぐに順応できましたが。

 

・靴→スニーカーヘッズ(靴オタク)の僕にはたまらない環境です。みんなスニーカー履いてるしむしろ正装に見えてきます(笑)

 

とまあ、当地にきたら誰でも感じるようなことはこの辺で終わります。

以下に仕事面について書いていきます。

 

シリコンバレーの企業達

仕事柄いろんなスタートアップ企業が登壇するピッチイベントに参加しますし、今月はどのスタートアップが〇〇のVC(ベンチャーキャピタル)から〇〇万ドルを資金調達した、とかスタートアップ関連の情報は毎日のようにアホほど入ってきます

こんなの全部精査してられませんし、パッと見の直感でこりゃダメだなという企業もいっぱい存在します。日本もそうですが、そもそも脱サラして起業して10年後も残っている会社なんて1割も存在しないわけです。そして僕がこの地にいるのはたった1年半です。ほとんどがつぶれていくような会社なのにその中から光る原石を見つけて、協業や技術を輸入したり、なんてことはビビるぐらい難易度が高いことにすぐに気付きました。

 

一つの基準を作った

前述のとおり、あれもこれもと色んな分野の企業を調べていたら時間も人手もまったく足りません。なので、僕は分野を問わず一つの目線を基準に持つことに決めました

それは「実利があるビジネスモデルなのか」です。要はそれ、儲かりまっか?という目線です。

この地にいると新しい技術や聞いたこともないようなサービスをローンチする会社は山ほどあります。そして僕たち日本の企業はそういう企業に目をキラキラとさせ、これは面白そうだ!と飛びつきがちです。で、その斬新さやユニークなアイデアに投資するVCも結構あるわけです。

 

シリコンバレーはどこを見ている?

古くからシリコンバレーを知っている企業やVCの人達がタマに言うセリフ(揶揄)ですが、

シリコンバレー(西海岸)は未来を見ている。ニューヨーク(東海岸)は明日を見ている。」

まさにこのセリフの通りで、当地にいると未来志向のかっこよさやアイデアに傾注しがちですし僕も初めはそうでした。しかしやっぱり腰を据えてその会社と何かをやろうとするなら本当にマネタイズ(利益化)がしっかりできる企業なのか、を見なければならないことに気づきました。当たり前といえば当たり前なんですが、当地にいるとそのことを忘れカッコいいビジョンや理念、派手なアイデアなどに目も心も奪われがちになり、ビジネスとしてその企業を見ることができなくなったりします。未来って明日の延長線上ですよね?と気づきます。

 

情弱からカツアゲする?

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いろんなスタートアップ企業を調べていると本業ではほとんど利益が上がっていない(むしろ赤字だったり)企業も結構ありますが、中には本業とは全然違うサービスでしっかりマネタイズしているような企業がたま~にあります。そういうウマくやってる企業のビジネスモデル的特徴はストレートに言うと情弱(情報弱者)から巻き上げる系の手法が大半なんですよね。悲しいかなこれが現実です。

 

そもそも日本・アメリカを問わず、金融系の会社なんて超平たく言うと、情弱から巻き上げるビジネスなわけですし、その巻き上げ感を軽減するためにUI向上!UX向上!とか言って厚化粧して本質をうまく隠しているわけです。当然企業だって本音と建前があるわけですし、企業を存続させるために二枚舌になることだって必要なんですよね。(決してdisっているわけではありません)

 

で、何が言いたいかというとこれらの事をわかってビジネス開発をしている人達もいる一方で、自分達を立派な経営理念だ!お客様の満足度をあげるのだ!ペインを解決するのだ!とか本気で思っちゃってる意識高い系の人達はこの地に多い、と肌感覚で感じています。そして日本企業もこの地に来るとそうなりがち。スタートアップと面談していると、さんざん彼らは自分たちのサービスの凄さや理念を熱く語ってきます。それはいいんですが、「で、どうやってこれマネタイズしてるの?」と最後に聞くと途端に歯切れが悪くなります。意識が高いことはいいことですが、ビジネスである以上、会社の規模に関係なくしっかりと利益を出せる構想を描かねばなりません。

 

GAFAGoogleappleFacebookAmazon)でそれなりのポジションについていたエリート達が独立して作った企業に多いような気がします。要は実ビジネスを知らないというか(看板で仕事していたのか?)、それ一人よがりじゃありませんか?というようなビジネスモデルです。

※サラリーマンのお前が言うなよというツッコミは脇に置いておいて下さい。

 

こういったことに気づいてから加点式でイケてるスタートアップを探すやり方から減点式でどんどん消去していく方法に変えました。日本にいる間はイケてるスタートアップと協業してやるぜえええ!と息巻いていた僕でしたし、日本企業は往々にしてそれを現地駐在に期待したりすることはザラですが、日本もアメリカも国は関係なくマネタイズ手法がしっかりしていない企業は全部ダメ、ということにようやく気付いたことは良かったかもしれません。だって、マネタイズできないと資金を供給してくれたVCにどうやって恩返しするの?そのVCに投資してるLPがいるんだよ・・?もっというとお宅の従業員やその家族をどうやって食わしていくの?とこちら側が要らぬ心配をしてしまいます(笑)

 

自分でここまで書いてきて当たり前のことを書いてるなあと思わず恥ずかしくなりましたが、これ、当事者の僕を含め当地に人を送り出している日本企業は本当に気付けていないことが多いので、書き記すことにしました。

 

人が新たなサービスを申し込むときの心の変化

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わかりやすくするために情弱などという言葉を使いましたが、悪意はありません。僕だって自分の身銭を切って利用しているサービスなんか山ほどあります。(たぶん人よりもサブスクリプション系のサービスで毎月結構なオカネを払っている方です)僕もしっかり巻き上げられています。

こういうサービスを使うと決めたときの自分の心の機微だったり、考えの遷移をしっかり意識したり、マネすることがビジネス開発の第一歩なんだなあと実感しています。

 

何やらまとまりが無くなってきましたのでこの辺で終わりにしますが、この地に長くいればいいってもんじゃない、最新の技術を追っていればいいってもんじゃない、そう自分に言い聞かせながら、決してシリコンバレー批評家にならぬように日々新しい気づきを得たいと思います。

 

それじゃ、また。

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