渡米前の準備-クルマを買う②-
こんにちは、管理人HIRO(@callmehiro)です。
前回の記事の続きです。3,500文字以上になってしまい、少々長文ですがご容赦ください。
アメリカらしい中古車サービスを探してみた
前回のエントリ記事のとおり、米国でのクルマ選びに早くも挫折しかけていた僕ですが、気を取り直してせっかくならアメリカらしいサービスを使ってみようと”今っぽい”サービスを探し始めました。3つほど、割とちゃんと調べたのでご紹介します。
その1 SHIFT.COM
サンフランシスコを拠点に活動する、テクノロジーを駆使して中古車売買をシンプルにしようとするスタートアップ企業です。簡単に言うと売りたい人(B or C)と買いたい人(C)の間を取り持つウェブサービスを提供しています。
僕の場合は「買いたい人」なので「BUY A CAR」を選択します。
自分の場合はSAN JOSE(サンノゼ)に住む予定なので、サンノゼを選択します。するとアメ車はもちろん、日本車などありとあらゆる中古車が表示されます。
↓サンノゼエリアで購入できる車種一覧
↓乗り出し価格や内訳も表示されており、ここからローン申し込みも可能
そして、すぐに気づくことが。安い、んです。めちゃくちゃ安いわけではありませんが、現地のディーラーの中古車センターやガ●バーなど比較すると10%〜20%は安いんじゃないでしょうか。それもそのはず、店舗売りとは違って同社は委託販売の形をとっているからです。こうすることで中間コストを極力省き、買う側は安く買え、売る側は高く売ることができるわけです。
まあここまでなら日本でも委託販売を扱う中古車屋はたまにありますし、そんな大したことではないのですが、ここからが同社の特徴が出てきます。
まず、車を選択すると日付が表示されます。そこで自分の都合のいい日程を選択すると、自宅(またはオフィス)まで同社のスタッフがクルマを持ってきてくれます。売り込みにくるわけではありません。「試乗」をさせてくれるんですね。というか望まなくても試乗は必須なようです(笑)そこで30分ほど試乗して、ようやくスタッフと商談が始まります。その場で決めれば表示価格より300ドルぐらい安くなります。面倒な書類の手続きやローンの手続きは全てその同社のスタッフがやってくれます。あとは納車を待つだけです。納車も後日家に届けてくれます。まるでスマホでピザを注文するかのごとく、クルマをお届けしてくれるのです。しかも試食してから決めていい。
まとめます。同社のメリットは以下です。
- 数クリックでクルマが届き、試乗可能(というか必須)
- 乗り出し価格も全てオンライン上に表示されている
- ローンの申し込みも事前にウェブページからできる
- 面倒な手続きなども全て同社が代行してくれる
- 買う側も売る側も10〜20%ほどお得に売買できる
反対にデメリットは以下です。
- 必ず試乗しないといけない
- 試乗予約は最長で7日間先までしかできない
- 完全な個人売買と比較すると同社に払う手数料がかかるので、高くなる。
こんなところでしょうか。結論からいうとこのサービスはとても魅力的だったのですが、見送りました。日本にいる間にクルマを決めて支払いまで済ませたかった僕には、試乗が必須な点や、試乗予約が7日先までしか選べない点がネックとなったからです。
結果として同社のサービスを利用しませんでしたが、現地入りしてからクルマを買おうとしている人や、やっぱり新車のように中古車も試乗してから決めたいという人、ディーラーの中古車センターで買うより安く買いたい、という人にはとても魅力的なサービスだと思います。そりゃあのゴールドマンサックスも60億も投資するわけですね。多くの方におすすめできるサービスかと思います。
※国際免許証でも試乗させてくれます(同社に確認済み)
その2 Vroom(ブルーム)
続いて紹介するのはオンライン(とりわけスマホに注力)販売を行うVroomです。
こちらもこの数年でメキメキと成長中のスタートアップ企業です。こちらは西海岸(カリフォルニア)ではなく、ニューヨークを本拠地としています。資金調達もかなり順調で日本円にして数百億円の調達に成功しているようです。
さて、車両を検索するとUI/UXが高い画面で見やすいです。
↓車種検索画面。車両も加修されているため、とても状態が良いです。
↓見積もりもすこぶるシンプルです。全米中にわずか$499で届けてくれます。
Vroomも、さきほどのSHIFT同様、オンライン上でローン申し込みまで完了可能です。
早速ですが、同社のメリットをまとめます。
- 全米中からオンライン完結で購入可能
- クルマを買い取ってから加修、点検してから販売する為、高品質車両が多い
- ローンの場合もオンライン完結可能
- 自宅まで納車され、1週間の返品猶予期間がある
次にデメリットです。
結論から言うと、こちらもなかなか魅力的なサービスだったのですが、見送りました。値段が現地ディーラーとあまり変わらない点やDMVへ自ら行く必要がある点がネックでした。ただし、近場にクルマ屋があまり無い地域に住んでいる人や、スマホだけでほとんどの手続きが完了する点など、人によっては大きなメリットです。日本と国土の広さが全然違うアメリカで送料約500ドルでどこでも納車してくれるって結構すごいことです。
その3 Carvana
最後の紹介です。Carvanaはフェニックスを本拠地とする中古車販売業者です。中古車の自動販売機を米国国内に11箇所も設置しており、そこでお金をはらうとクルマが出てきます。
↓これがクルマの自動販売機です。タワー型の建物になっています。
クルマの自動販売機を作ろうっていうところがそもそもアメリカらしいですよね(笑)納車はその自動販売機まで行くか、自宅まで配送されるかどちらかになります。
↓車種一覧画面はこんな感じです。Vroom同様、UIも高く見やすい画面です
↓車種別画面です。もはや乗り出し価格の表示なんて当たり前でしょといわんばかり。
ここまで紹介したSHIFT・Vroom同様、もはやクルマ購入の際のファイナンシング(借り入れ)はこのCarvanaでも当たり前のようにオンラインで実装されています。
こちらもさくっとまとめてみます。
まず、メリットです。
- オンライン上だけで購入〜支払まで完結する
- 自動販売機でクルマを買うという高い顧客体験を提供している
- 納車後100日間の保証がある
- 納車後7日間のお試し期間があり、満足したら支払いする(=後払い)
続いてデメリットを。
- 自宅納車の場合は納車されるまでクルマ実物を見れない
- 高年式のクルマが多い為、平均価格は高め
- 特定のカテゴリ(小型車等)の品揃えに偏りがある
こちらも結論からいうと見送りました。今回僕は1年半という短期間の赴任の為、そこまで高年式にこだわる必要がなかった、という点が主な理由です。逆にいうと3年以上アメリカに滞在するならば、このCarvanaで買っていただろうと思います。自動販売機でクルマを買って見たいし、クルマを買うときに後払いなんて聞いたことがありません。
3つサービス紹介を終えてみて
さて、いかがでしたか?3つのサービスをご紹介しましたが、どれも方向性は違いますが、今までの中古車売買の苦痛(ペイン)をしっかりと解決し、痒いところに手がとどくサービスになっていると思います。日本でもオンライン販売を中心としたサービスはあるにはありますが、やはりまだまだUI/UXは劣りますし、車両情報や販売価格の不透明さやファイナンス面の煩雑さなど、課題は山積みです。
個人的には3年以上米国滞在するならSHIFTかCarvanaでクルマを買って見たかったですね。どちらかに絞れと言われるとわずかな差でCarvanaに軍配が上がります。理由は一番イノベーティブだからです。一般的な日本人で、自動販売機からクルマが出てくるなんて誰が想像できますか?家の次に高額なクルマで後払いなんて経験したことありますか?よほど品質にも自信がある証拠です。実際にCarvanaはユーザーレビュー系のサイトでも相当評判がいいです。ぜひ、米国で中古車を購入される際は参考にしてみてください。
最後になりますが、Carvanaの自動販売機の動画を貼っておきます。ぜひご覧ください
ところで、お前全部のサービス見送ってるけど、どこで何買ったの!?
という鋭いツッコミがきそうですが、それは次の記事で〜(笑)←ひっぱりすぎ
それでは!